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梅。凛々しい、という言葉がよく似合う。 |
来月89歳になる母の介護をしている。
身体に意識的に動かすことをしてこないと、こうなってしまうのか、ということを、目の当たりにしている。
私が身体を動かすことに関わり続けるのは、もちろん自分が好きだからでもあるけれど、この母を反面教師にしている部分も大いにある。
母は、生涯通して、一切のスポーツ、運動といったことをしたことがない。学生時代は戦争中で、そのあとは親の借金を背負って働き詰めだったので、その頃にそんなことは出来なくて当然だとは思う。
私を子育て中に、膝だか腰だかに不調を感じて、歩かねば、と思い、数年間、新聞集金のパートに出たところまでは良かった。(母は自転車に乗れないので、徒歩で集金に回っていた)
しかし、その後は、月数回、山のお寺にお参りに行くくらいで、歩く以外のことは何もして来なかった。
身体能力は、使っていれば維持、向上も出来るけれど、使わずに放っておくと退化する。さらに、使っていても、加齢で徐々に落ちていく。
ただ、高齢の人でも、定期的に動かせば、ある程度筋力もつくし、柔軟性も上がる。
問題は、
生まれてこのかた身体を意識して動かしてこなかった人は、
脳と身体の連携が良くなくて、
筋力、柔軟性の問題以前に、
思ったように身体を動かせない。
脳の命令が、うまく身体に伝わらない、回路が、途切れているのだと思う。
若い頃、スポーツなどで1度でもこの回路を繋げたことのある人は、
ブランクがあっても、比較的早く回路が復活する。
ブランクなく、継続して身体を動かしている人は、この回路がしっかり繋がっているから、年齢が上がって新しいことにチャレンジしても結構出来たりする。
けれど、
この回路を、高齢になって初めて繋ぐのは、とても難しいし、何をやってもうまく出来なくて、運動を継続しにくくもなる。
(これらのことは全部、ダンスやヨガを長く続けてきた自分自身の経験を通して、
或いは周りの人や生徒さんたちを見てきて、
或いは母を観察してきて、いつしか考えるようになったことだけれど、概ね間違えてはいないと思う。
私は運動生理学などを学んだことがないから、もしかしたらとても基本的なことなのかもしれない。
そちらの観点からの知識がある方、良ければ是非教えてください。)
何にしてもとにかく、
あまり身体を動かしてこなくて、この回路が繋がっていない人は、出来るだけ早く繋げることをした方がいいし、
ある程度繋がっている人は、途切れないように使い続けた方がいい。
気、プラーナ、などと言われるエネルギーのことを書いたけれど、
私が思う気の話 土地編
私が思う気の話 人編
そのようなことに興味がなくても、
身体能力を出来るだけ維持することは考えた方がいい。
年齢が上がると、その低下が更にいろいろな問題に繋がっていく。
そして、そのためにも、ヨガは特にオススメ。
身体をくまなく使って全身の筋力、柔軟性をともに高められ、
さらに呼吸を意識して動くことで、大切な呼吸器の機能も高められる。
ただし、
三日坊主や、数カ月に1回のイベント的参加では、効果は得られないので悪しからず。